以前のブログで、米国公認管理会計士試験のPart1の合格戦略その1、について書かせていただきました。ある程度の方が興味を持ってくださったようですので、このまま続けてPart2について書かせていただこうと思います。
基本的に、Part1とPart2の試験難易度は同じくらいです。ただし、個人の興味や資質によって大きくその難易度は違って見えることと思います。私は、Part2の方が難しく感じました。内容をざっと大きく分類するとしたら、
Part1 :Accounting
Part2 :Finance
となるでしょうか。何を言っているかというと、簿記の知識が生きるのがPart1、コーポレートファイナンスの知識が生きるのがPart2です。会計学を学んできた方は、おそらくPart1の方がとっつきやすく、理系出身者は、いわゆる計数的処理に重きを置いたNet Present ValueやWACCが出てくるPart2のほうが興味がある場合が多いと思います。このあたりを考えて、Part1、Part2のどちらからチャレンジするかを考えてみると良いと思います。
極論ですが、企業外で働く方にとってはPart2だけでも十分価値があるかもしれません。友人に、米国証券アナリスト(Chartered Financial Analyst:CFA)資格に合格した者がいますが、その試験内容と多少重なってくるのが、このPart2です。
ではPart2の具体論に入りましょう。
1~3章 :財務分析(Ratio Analysis : ROA, ROE, EPS など)
4~7章 :コーポレートファイナンス(資本構成、資本コスト、ファイナンス方法など)
8章 :CVP(Cost Volume Profit)分析
9章 :意思決定ツール(貢献利益、感応度分析など)
10章 :DCF分析(FCF, NPV)
となっています。難易度が高いのは、9~10章です。これは、総合問題でFree Cash Flowを年度毎に算出して、そのNPVを求める、という要素が含まれてくるためです。この部分は本当に様々な問題タイプがありますので、以前お伝えしたGLEIMのテキストの問題だけでは100%の網羅性はありません。戦略としては、それ以外の8章の問題をほぼ解けるようにしておいて、9-10章は(問題によってレベルのばらつきがあるため)出たとこ勝負、でしょうか。9-10章を固めようとしたら、時間がいくらあっても足りません。
1-3章はそれほど難しくないです。財務諸表の中から適切な数字を探して計算できれば答えが出る問題ですので、この部分は間違いなく固めておいてください。
4-7章はPart2の大半を占めています。とても内容が面白いので興味を持って取り組めると思いますし、知識が役立つ部分です。難易度もそれほど高くなく、奇問等も少ないです。
8章はC, V, Pの三要素で決まっているので比較的簡単です。
9-10章は、数多くの問題に触れ、それを解けるようになるまで何度も解くということです。似た様な問題でも条件が少し違っていたりして、WILEYの問題CDを使えば様々なパターンの問題を解くことができますので、ぜひ時間の許す限り挑戦してみてください。その分だけ本番の点数はあがります。
Part2も、Part1と同様に、できなかった問題を3回くらい繰り返すと合格点に達すると思います。
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