2016年4月29日金曜日

USCMA(米国公認管理会計士) 絶対得するPart2の合格戦略

以前のブログで、米国公認管理会計士試験のPart1の合格戦略その1、について書かせていただきました。ある程度の方が興味を持ってくださったようですので、このまま続けてPart2について書かせていただこうと思います。

基本的に、Part1とPart2の試験難易度は同じくらいです。ただし、個人の興味や資質によって大きくその難易度は違って見えることと思います。私は、Part2の方が難しく感じました。内容をざっと大きく分類するとしたら、

Part1   :Accounting
Part2 :Finance


となるでしょうか。何を言っているかというと、簿記の知識が生きるのがPart1、コーポレートファイナンスの知識が生きるのがPart2です。会計学を学んできた方は、おそらくPart1の方がとっつきやすく、理系出身者は、いわゆる計数的処理に重きを置いたNet Present ValueやWACCが出てくるPart2のほうが興味がある場合が多いと思います。このあたりを考えて、Part1、Part2のどちらからチャレンジするかを考えてみると良いと思います。

極論ですが、企業外で働く方にとってはPart2だけでも十分価値があるかもしれません。友人に、米国証券アナリスト(Chartered Financial Analyst:CFA)資格に合格した者がいますが、その試験内容と多少重なってくるのが、このPart2です。

ではPart2の具体論に入りましょう。

1~3章 :財務分析(Ratio Analysis : ROA, ROE, EPS など)
4~7章 :コーポレートファイナンス(資本構成、資本コスト、ファイナンス方法など)
8章   :CVP(Cost Volume Profit)分析
9章      :意思決定ツール(貢献利益、感応度分析など)
10章  :DCF分析(FCF, NPV)

となっています。難易度が高いのは、9~10章です。これは、総合問題でFree Cash Flowを年度毎に算出して、そのNPVを求める、という要素が含まれてくるためです。この部分は本当に様々な問題タイプがありますので、以前お伝えしたGLEIMのテキストの問題だけでは100%の網羅性はありません。戦略としては、それ以外の8章の問題をほぼ解けるようにしておいて、9-10章は(問題によってレベルのばらつきがあるため)出たとこ勝負、でしょうか。9-10章を固めようとしたら、時間がいくらあっても足りません。

1-3章はそれほど難しくないです。財務諸表の中から適切な数字を探して計算できれば答えが出る問題ですので、この部分は間違いなく固めておいてください。

4-7章はPart2の大半を占めています。とても内容が面白いので興味を持って取り組めると思いますし、知識が役立つ部分です。難易度もそれほど高くなく、奇問等も少ないです。

8章はC, V, Pの三要素で決まっているので比較的簡単です。

9-10章は、数多くの問題に触れ、それを解けるようになるまで何度も解くということです。似た様な問題でも条件が少し違っていたりして、WILEYの問題CDを使えば様々なパターンの問題を解くことができますのでぜひ時間の許す限り挑戦してみてください。その分だけ本番の点数はあがります。

Part2も、Part1と同様に、できなかった問題を3回くらい繰り返すと合格点に達すると思います。

2016年4月4日月曜日

USCMA(米国公認管理会計士)の会員になるメリット

IMA会員になると、毎月会報(というより雑誌と言ってもいいくらいの内容量とクオリティ)が自宅に届けられます。ページ数は60ページくらい、オールカラーのしっかりした雑誌です。今日のブログでは、IMA会員しか読むことのできないこの雑誌(会報?) strategic FINANCEにスポットを当てて、その魅力と活用方法について話していきたいと思います。

言うまでもないことですが、IMAが発行しているので全文英語記述です。これを聞いただけで敬遠してしまう方もいると思いますが、CMA試験を目指す方にとっては、英語を当然のように読み込んでいくという習慣はとても価値がありますので、ぜひ頑張って毎月読み続けていただきたいです。実は、”strategic FINANCE"は毎月決められた構成なので読みやすいですし、TIMEやEconomistと言った雑誌に比べて平易な英語で書かれています。私も大学生でTIME、社会人でEconomistを読んでいたことがありますが、これらの雑誌の求める単語レベルはTOEICをはるかに超えていて、英検1級で覚えていくような単語レベルが求められます。良質な雑誌であることには間違いありませんが、継続するにはちょっとハードルが高いと感じました。その点、”strategic FINANCE"は、CMAを目指していく方にはちょうど良いレベルの単語で書かれている雑誌だと思います(おおむね、TOEICのReadingで350点くらい持っている方であれば難なく読みこなせると思います)。

内容は、日経ビジネスなどと同様に、毎月決められた特集が一つか二つくらいまとめられています。それ以外はIMA協会としての各種イベント紹介や、セミナーへの招待、オススメの書籍、協会員の方の挨拶分やインタビュー、エクセルやXMLなどのテクニカルな技の紹介など様々です。興味のある記事だけの拾い読みでも良いと思います。

前職のファイナンスマネージャーの方は、こういった資格試験の団体が編纂している雑誌としては、比較的内容が良い、と言っていましたので、縁あってこの資格を目指すことに決めた方は、その資格試験の勉強の息抜きとしてぱらぱらと読んでいくのが良いと思います。試験対策としての直接的な意味はそれほどありませんが、COSO Modelについて、Riskについて、と言ったトピックは、CMA試験のEssay試験に少し応用できることもあるかもしれませんね!

繰り返しになりますが、比較的平易な英語で書かれていますので、次の月が来るまでに読み切れないということはありません。USCMAという資格が、継続学習を重要視しているようにこの雑誌にもそういったIMAの思い、が溢れているように思います。この雑誌に書かれていることは、Financeの世界で旬なトピックを盛り込んでいますので、ぜひ試験突破後に仕事の幅を広げるために活用していただきたいと思います。

FP&Aの仕事は忙しいのか(コントローラー編)

前回の投稿から大分時間が経ってしまいましたが、この間に世の中は大きく変わってしまいましたね。。。 今日はFP&Aの業務量について。 FP&Aという仕事は、以前は外資系にのみ存在する仕事というイメージがありましたが、NECや資生堂など著名な日本企業でも普及し始めたと...