2016年2月15日月曜日

USCPAとは違う、USCMA(米国公認管理会計士)は管理会計のプロ資格

よく資格の謳い文句として、財務会計知識+英語の知識の証明になります!

という文言を見ることがあると思いますが、私はそれはちょっと言いすぎという感覚です。

これを期待するならUSCPAか簿記でしょうね。

USCMAでは、英語力は確かに必要とされますしアピールにもなりますが、財務会計知識がそこまでつくかというと、疑問です。少なくとも仕訳を書けるようにはなりません。

財務会計はUSCMAの得意とするところじゃないわけです。

だから監査や経理の仕事に生かしたいのであれば、USCMAを取るのは基本的には間違えており、やはりそこは王道のUSCPAか簿記1級を取るべきなんです。

じゃあUSCMAの位置づけって何なのか?

この資格の価値は、管理会計を網羅的にマスターする部分にあります。

財務会計はルールに沿って正しくBook Keepting(帳簿記入)することを学ぶ学問なのに対して、USCMAは会計という知識をベースにした分析手法を学ぶ学問なので、すごく面白いんですよ。

しかもこの力がビジネスを進めていくうえで根幹となる部分なので、会社でもガッツリ生きてくるわけです。

ビジネスにおいて、いくつかのオプションがあったとしましょう。A案とB案、どっちを選択することが企業価値向上のために貢献するのか。それは財務会計では答えが出ないんですよ。それを導き出すのが管理会計。

いわゆる外資系のファイナンスの仕事(FP&A*)ってこういうことをやっていますから、会計ルールに詳しいだけじゃない、数値的に分析してビジネスを作っていける、そういう面白い仕事ができるわけです。USCMAがミニMBAと言われる所以もこのあたりにあるんですね。
*Finance Planning & Analysis

まとめると、

1.フィナンシャルアナリストに必要な数的感覚と、意思決定をするための計数的分析力

2.ファイナンスを英語で理解し、回答する英語力。

の二つ。

長文読解的な問題や、エッセイ問題もありますので、まぐれでの合格はあり得ません。

また、暗記事項も結構ありますが、計算問題の比重が大きく、試験問題もほとんどが計算問題でした。ですので理系の方でもアドバンテージこそあれ、ディスアドバンテージはありません。(USCPAと違って経営系の単位も求められませんので、この点が理系の方にとっておすすめな理由です)。

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