2016年3月8日火曜日

USCMA(米国公認管理会計士)の合格率を少しでも上げるためのテクニック

すでに米国公認管理会計士(USCMA)の勉強をある程度進めている方に向けて、今回は試験で1点でも多く獲得するためのアドバイスを書きます。

試験はMultiple Choice 100問と、Essay(記述式)が3-4問の構成で、Multiple Choiceが3時間、Essayが1時間の合計4時間です。Multiple Choiceが3時間未満で終われば、その時間をEssayの時間に回すことができます。Essayは難問・奇問は少なく、時間があれば解ける印象でしたので、Multiple Choiceを2時間30分で解き切るくらいのスピードがあると有利です。つまり、ファイナンス用語中心の英文を、急いで読んで理解し、計算を開始することができるレベルが求められます。私はTOEIC800-850のレベルで臨んでいますが、Multiple Choiceは2時間50分くらいかかり、残りの10分で見直しをしましたので事実上Essayに時間を回すことはできませんでした。

1.試験会場で配られるもの

鉛筆数本、計算用紙5枚程度(しっかりとした厚口の紙)の二つです。自分のお気に入りの文房具は使うことができません。電卓はPC上に表示されるものを使うこともできますが、卓上電卓を会場入り口の人に言って借りることができますので、普段から卓上電卓に慣れている方はそれだけで時間短縮になります。計算用紙は試験管を読んで枚数を追加することもできますが、100問のMultiple Choiceを解き切るのにちょうど良いくらいの分量ですので、時間節約のために追加はしないで臨むのをオススメします。

2.Multiple Choiceに入る前にやるべきこと

最初にTutorialがあります。画面の見方や、機能の使い方について英語で説明が行われているページが何ページもあって、所定の時間内で読むことができます。。が、この時間も無駄に過ごしてしまってはいけません!Tutorialの時間は、試験時間の4時間には含まれませんので、この間に、ぜひ暗記しておいた内容等を計算用紙に書き込んでください。私は、現在価値計算に用いられるであろう表をあらかじめある程度計算して作っておきました。これで、リスクフリーレート4%で5年後のCash Flowを現在価値に直すには何を乗じればよいか、という計算が一瞬で終わります。だいたい試験問題に出てくるのは、8%,9%,10%あたりで1~5年の期間なので(私が受験した当時の記憶です)、このあたりの割引計算に対応できるようにしておけば良いでしょう。もちろん、人それぞれこの時間で何を計算用紙にメモしておくかは違うと思いますので、有効に使ってください。

3.Multiple Choice戦略

試験本番の回答スピードは一問あたり約2分(100問/180分=1.8分)ですとても短いので、いかに問題を飛ばして解くかが重要になります。解ける問題から解いていくのが基本戦略なのですが、飛ばした問題には、保留フラグを立てておきましょう(未回答、保留、回答済みの三種類のどれかにチェックが入れられたと思います)。自信がない問題は、答えにチェックを入れたとしても、回答済みにしてしまってはいけません。こうすると、100問解き終わって再度解けなかった問題や自信のない問題を見直す際に、どれが対象だったかわからなくなります。100問のうち、どれが自信を持って解き切れて、どれが不安なのか、を明確にしてください
合格点は72%で、試験は4択です。勘で選んでも4問に1問は正解することになります。この観点から、合格に必要な回答量は、64問の自信回答(64点)と残り36問の不安回答(36/4=9点)の組み合わせとなります。これで73%になりますので。
問題を解いていると、簡単な問題も数多くありますので、ぜひ焦らずに取り組んでください。

4.どこでMultiple ChoiceからEssayに移るか

これが重要な判断となります。3時間をフルに使ってMC問題をある程度解けた状態であれば、Essayである程度書けるならば合格の可能性は高いです。ですので、3時間は目いっぱいMCに費やす戦略の方が良いと思います。ちなみに、MCで50%未満の正答率だと、Essayに進めずに試験が終了となりますので、この点からもMC問題を75点ほど取れた感覚まで解いてから、Essayに臨むのが良いでしょう。

5.Essay問題は恐るるに足らず

Essay問題というと、英語をたくさん記述しなくてはならないという気がしますが、半分は計算問題です。MC問題の計算過程を含めて画面上にタイプしなさい、という雰囲気だと思ってもらえれば良いです。ただし!Essay問題は英語に不慣れな人にとっては思うようにタイプが進まず、焦ってしまいます。1時間で大問2個、それぞれの大問に5-6問の小問がありますので、10-12個のボックスに英語を埋める必要があります。ひとつあたりの所要時間は5-6分ととても短いので、問題を見て頭が真っ白になるようなら、その問題は飛ばしてください。あとの方に意外に簡単な問題があったりします。私の感覚では、何でもいいから書けば部分点がもらえる気はしませんでした。的を得た回答を簡潔に記述すること、が高得点のカギだと思われます。

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